コロナのノイルヒートはオイルを使わないオイルヒーターです。NOILというのはNO OILから作った商品名です。
デロンギのマルチダイナミックヒーターに対抗するコロナのコロナノイルヒートですが、どちらも従来のオイルヒーターのような優しいあたたかさをオイルなしで実現した製品です。
ここでは、コロナノイルヒートの特長とメリット、デメリットについてお伝えします。
なお、2022年10月現在では、2021年モデルと2022年モデル共に入手できます。
機能や性能は同じなので、価格で選ぶのがお得です。
1年程度の型落ちで寿命が短くなると心配する必要はありませんが、購入はできるだけしっかりしたショップから購入することをおすすめします。
聞いたこともないショップで価格が異様に安いものは購入しないようにしましょう。
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コロナノイルヒートの特長
速暖性
ノイルヒートは、ヒーター形状にあります。この形状によってヒーター管の熱は効率よくアルミ放熱フィンに伝わります。そして10枚のフィンによって周りの空気は暖められます。
U字ヒーター管とアルミ放熱器は密着しているため熱はすぐに移動し放熱器を加熱します。また、アルミは熱伝導率が高いので10枚のフィンもすぐに加熱されます。
下記でお伝えしているFIXAL HEATERのオフセット構造とも相まって速暖性を実現しています。
上図を見ると10分後には部屋に暖かい空気が対流しています。10分ではオイルヒーターはまだオイル自身を暖めている最中です。
●ヒーター一体型 高密着アルミダイキャスト式 FIXAL(フィクサル)ヒーター
(写真はNOIL HEAT 徹底解剖ブックより転載)
放熱フィンガ10枚付いたアルミダイキャストの放熱器の中に入っているのが上の写真右下のU字ヒーターです。
ところで、アルミの放熱器とU字ヒーター管は密着していないと熱が逃げてしまい熱効率が悪くなります。
それを防ぐには高度なダイキャスト技術が必要です。コロナでは長年培ってきたダイキャスト技術によって、ヒーター管とアルミを密着させた高密度アルミダイキャスト式を実現しました。
その結果、放熱のロスが少なく効率の良い暖房が可能になりました。
●FIXAL HEATERのオフセット構造
ヒーターのオフセット構造で機内の暖気流が混ざり効率の良い放熱が実現できます。
オフセット構造とは、FIXAL HEATERの配置をずらした構造です。
1500WタイプはFIXAL HEATERが3基入っていますが、一番下のFIXAL HEATERをずらしています。
1200Wタイプは2基入っているので、上下でずらしています。下の写真は1500Wタイプです。
(写真はNOIL HEAT 徹底解剖ブックより転載)
軽量
ノイルヒートはオイルを使わないので軽量です。4輪キャスター付きで移動も楽です。
1500Wタイプの重さ比較をしてみました。デロンギのオイルを使わないマルチダイナミックヒーター、デロンギのオイルヒーターとの比較です。
コロナもデロンギのマルチダイナミックヒーターもオイルヒーターに比べ軽量になっていることがわかります。
コロナは中でも一番の軽さです。デロンギの重量級のオイルヒーターより5kg程度軽いですね。
コロナ
ノイルヒート1500W |
11.3kg |
デロンギ
マルチダイナミックヒーター1500W |
12.5kg |
デロンギ
オイルヒーター1500W |
14.0kg~16.5kg |
風が出ない
ノイルヒートにはファンがありません。ヒーターから上昇する暖気流による自然対流と輻射で部屋を暖めます。
そのためエアコンなどの温風暖房機のように目や唇、喉、肌などが乾燥しにくい優しい暖房機です。
ニオイが出ない
石油ストーブのように燃焼の熱による暖房ではないため排気ガスが出ません。
そのため、ニオイなどの発生はありません。
静音
ノイルヒートはファンが無いので運転中での静かです。
その他
そのほか「操作が簡単」「安心・安全設計」などの特長があります。
メリットとデメリット
メリットは先にお伝えした特長がメリットにつながります。
メリット
オイルヒーターに比べ速暖性がある
通電して10分程度で暖かい空気の流れが発生し、部屋の暖房が始まります。オイルヒーターでは内部のオイルを暖めるのに時間がかかり実際に部屋を暖め始めるのには1時間ほどかかることが多いです。
オイルヒーターより軽量
ノイルヒートはオイルを使わないので軽量化が図れます。デロンギの1500Wの重量級オイルヒーターに比べるとノイルヒートは5kg以上軽くなっています。(16.5kgと11.3kg)
空気の乾燥が温風暖房に比べ少ない
ノイルヒートは本体からの輻射と緩やかな自然対流による暖房方式なので、温風暖房(エアコンやセラミックファンヒーターなど)に比べると乾燥しにくいと言えます。そのため、のどや肌にも優しい暖房です。
風が出ないので埃などの巻き上げがない
アレルギー原因としてあげられる、ホコリや花粉、ダニ、ハウスダストなどを空気中に巻き上げることがないので安心して使えます。
ニオイがない
燃焼による暖房ではないのでニオイは出ません。
静音運転
ファンの音や燃焼音がなく、運転音は静かです。
デメリット
温風暖房機に比べ暖まるのに時間がかかる
自然対流と輻射熱での暖房のためエアコンなど温風暖房に比べると時間がかかります。そのため、タイマー機能を使って早めに暖房を開始するなどの工夫が必要です。
電気代はそこそこかかる
消費電力が大きいので電気代もそれなりにかかります。コロナの広告ページを見ると、1シーズン省エネecoモードで25%の節約(6700円)との記述がありました。
これから逆算すると1シーズンの電気代は26800円です。1シーズンは6か月となっているので、月に4470円となります。Q値が2.7より小さい北海道や東北などではもっと安くなるかもしれません。
試算条件
モデル:東京 Q値:2.7 次世代省エネルギー基準Ⅳ地域相当 外気温:10℃(12月上旬を想定) 畳数:13畳 電力料金目安単価27円/kWh(税込)[平成26年4月改定]にて試算。使用環境・使用条件によって異なります。
電気代がかかるとはいえ、エアコンでもこの程度はかかるので決して高いとは言えません。
暖房機の電気代は、家の断熱性や気密性で大きく変わります。
断熱性や気密性の高い寒冷地の家と、温暖な地域の家では、電気代は違ってきます。
寒冷地の家の方が断熱性能が良いので通常は電気代がかかりません。(家のQ値が小さいほど暖房に要する電気代はかからない)
特に輻射熱と自然対流で部屋全体を暖める暖房方式では断熱性や気密性の良くない家での使用は向いていません。いつまでたっても暖まらないという状態になります。
ノイルヒートはまさに射熱と自然対流で部屋全体を暖める暖房方式です。
使用する家の断熱性や気密性を調べて、もし高い断熱効果や高い気密性になっていない場合はフルパワーで運転し続ける可能性があるので電気代は下記のように月に数万円になることもあり注意が必要です。
1.5KWx27円/時間=40.5円/時間
24時間30日では、29,160円にもなります。
デロンギマルチダイナミックヒーターとの違いは?
冒頭でもお伝えしたとおり、コロナのNOIL HEATはデロンギのマルチダイナミックヒーターがライバル商品です。
どちらもファンがない点も含めほぼ同じような性能ですが、デロンギはコロナにはないWiFi搭載機や、消費電力が900Wタイプがあります。
デロンギのWiFi搭載モデルは、外出先などからでもスマホでヒーターのオン・オフができたり、部屋にいるときでも音声で操作することができます。
残念ながらコロナにはWiFi機能は搭載されていませんので、デロンギのような遠隔操作や音声操作はできません。
適用床面積は1500W、1200Wともにコロナもデロンギも同じです。
ラインナップ
型名 | 最大適用床面積めやす | 消費電力 | 備考 | |
コロナ
ノイルヒート |
DHS-1522 | 10~13畳 | 1500W | |
DHS-1521 | 10~13畳 | 1500W | ||
DHS-1222 | 8~10畳 | 1200W | ||
DHS-1221 | 8~10畳 | 1200W | ||
デロンギ
マルチダイナミックヒーター |
MDHAA15WIFI | 10~13畳 | 1500W | WIFI搭載 |
MDHU15 | 10~13畳 | 1500W | ||
MDHU12 | 8~10畳 | 1200W | ||
MDHU09 | 6~8畳 | 900W |
最大適用床面積めやすは最初の数字は日本電機工業会自主基準に基づいた畳数の目安、後ろの数字はコロナ、デロンギともにそれぞれの自社基準に基づいた畳数の目安です。
コロナの自社基準
条件:当社環境試験室(10畳または13畳)次世代省エネルギー基準(Ⅲ~Ⅴ地域相当)外気温度5℃時、室温が20℃以上を維持することを確認。適応畳数はあくまで目安であり、住宅性能・地域・設置等(吹き抜け・リビング階段など)の条件により変わります。
デロンギの自社基準
デロンギ自社実験による。試験条件:省エネルギー基準 外気温5°C、5面接触
ノイルヒートとマルチダイナミックヒーターは以上の通り性能はほぼ同じです。
ただ、マルチダイナミックヒーターのほうがWiFiモデルや900Wのタイプなどラインナップは豊富です。
しかし、デロンギのWiFiモデルの評判はイマイチでまだ改善の余地があるのでさけたほうがいいかもしれません。
実用的にはどちらも大差ないのでお好みで選んだら良いでしょう。
まとめ
コロナのノイルヒート NOIL HEATの特長、メリット、デメリットを見てきました。特にメリット、デメリットではメリットの方が大きいと感じます。
とてもクリーンな暖房で乾燥も少なくおすすめです。ただし、家の断熱性や気密性は一度確認してから購入したほうが良いですね。
1500Wタイプと1200Wタイプで悩んだら、1500Wタイプをおすすめします。
どちらのサイズは同じなので余力のある1500Wのほうが速く部屋が暖まります。
6畳以下の部屋なら1200Wでも大丈夫ですが、この場合でも速く暖めたいのであれば1500Wをおすすめします。
2022年10月現在では、2021年モデルと2022年モデルともに入手できます。
仕様は同等なので、2021年モデルと2022年モデルで価格の安い方を購入すれば良いです。
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