加湿空気清浄機が空気清浄機と違うのは、加湿ユニットで加湿も同時にできる点です。
加湿もおこない場合は便利ですが、デメリットもあります。
そのため、加湿空気清浄機ではなく、空気清浄機と加湿器を別々に揃えたほうが良いこともあります。
加湿ができれば便利かなと思う程度であれば、空気清浄機にした方が良いと思います。
理由は、加湿部のお手入れが面倒だからです。また、お手入れが不十分だとカビなども発生し不衛生になリ可能性があるからです。
これを踏まえて、おすすめな選び方は次のようになります。
- 加湿が目的 ⇒ 加湿空気清浄機または加湿器
- 空気清浄が目的 ⇒ 空気清浄機(加湿はあきらめる)
- 加湿と空気清浄が目的 ⇒ 加湿空気清浄機
加湿空気清浄機
空気清浄機
加湿器
空気清浄機と比べたときの加湿空気清浄機のデメリット
空気清浄機に比べて、加湿できるという大きなメリットはありますが、デメリットもあります。
これらのデメリットが問題なければ加湿空気清浄機を選ばれると良いですが、そうでない場合は空気清浄機を選んだほうが良いと思います。
加湿空気清浄機のデメリット
① 加湿ユニットの清掃が面倒
② 加湿用の水タンクの給水が面倒
③ 空気清浄と加湿の適用床面積が異なる
④ 本体サイズが大きくなり、設置に場所を取る
以下に説明します。
① 加湿ユニットの清掃が面倒
加湿ユニットには水に浸され湿気が多いのでカビが発生しやすく、また水道水に含まれるカルキやカルシウムが結晶化して白い塊が発生したりします。
これらを防ぐため掃除をしなくてはなりません。つまり、空気清浄機専用であればほぼほったらかしでときどきプレフィルターのお掃除程度で済みますが、加湿ユニットを使い始めたら定期的なお掃除が必要です。
シャープさんがお手入れの動画を公開していました。(音が出ます)
この動画を見て、楽勝で出来ると思った方は加湿空気清浄機を買っても大丈夫です。ちょっと面倒だと感じた方は、まず掃除はしないとおもうのでお手入れが簡単な空気清浄機がおすすめ。そして加湿は、象印のスチーム式加湿器にすれば、ほぼお掃除はいらないのでおすすめです。
② 加湿用の水タンクの給水が面倒
加湿式空気清浄機で加湿を始めると水タンクあるいは給水トレーの水が減ってくるので給水しなくてなりません。給水の度にシンクなどで給水します。
給水トレーに直接やかんなどから給水出来るものや、機器の上部給水口から給水できるタイプなどもあります。
これらは、シンクまでタンクやトレーを持っていく必要がないのでかなり作業は楽になります。
いずれにしても、給水と言う作業は必要で、デメリットと言っても良いでしょう。
給水が面倒という方は、ダイキンのうるさらXのような加湿機能があるエアコンを取り付けてみてはいかがでしょう。これなら給水の必要は一切ありません。空気清浄機とうるさらXの組み合わで、かなり快適な環境が得られます。
③ 空気清浄と加湿の適用床面積が異なる
加湿機能があれば便利かもしれないとの理由で加湿空気清浄機を選んでも、加湿はあまり役に立たない可能性があります。
それは、空気清浄の適用床面積(目安)は加湿の適用床面積(目安)1.5倍(プレハブの場合)ほどあるからです。
シャープやダイキンの加湿空気清浄機の例をあげると次のようになっています。
●シャープ KI-RX70 (加湿能力750mL/h)の場合
- 空気清浄適用床面積(目安):~31畳
- 加湿適用床面積(目安):~21畳(プレハブ洋室)、~12.5畳(木造和室)
●ダイキン MCK70Z(加湿能力700mL/h)の場合
- 空気清浄適用床面積(目安):~31畳
- 加湿適用床面積(目安):~19畳(プレハブ洋室)、~12畳(木造和室)
空気清浄と加湿では大きく適用床面積が異なっているのがわかります。
この様に、空気清浄適用床面積(目安)で機器選定すると、加湿能力が不足して十分な加湿ができないことになります。これでは、加湿機能がついていてもあまり意味がありません。
つまり、加湿が必要ではないなら、空気清浄機を選んだ方が良いということです。また、加湿もしっかり行いたい場合は、加湿空気清浄機の加湿適用床面積(目安)で選定する必要があります。
④ 本体サイズが大きくなり、設置に場所を取る
使用するかどうかわからない加湿機能のため、本体サイズが大きなってしまうのは大きなデメリットです。
●加湿空気清浄機の例
- シャープ KI-RX100(46畳): W427×H700×D345 mm
- ダイキン MCK70Z(31畳):W315×H760×D315 mm
●空気清浄機の例
- Blue 3000 Series 3610(44畳):W330xH522xD330 mm
- Blue 3000 Series 3410 (35畳):W260xH520xD260 mm
とは言え、最近は高さはあっても、ダイキンのような接地面積が小さい機種もでてきているので、そのような機種を選べば接地面積での違いはあまりないかもしれません。
加湿器機と比べたときの加湿空気清浄機のデメリット
加湿器と比べると、空気清浄ができるという大きなメリットはありますが、専用の加湿器に比べると最大加湿能力の大きなものがない、加湿方式は気化式しか選べないなどのデメリットもあります。
加湿空気清浄機のデメリット
① 現状では最大加湿能力は28畳程度までしかない
② 現状では加湿方式は気化式に限られている
① 加湿空気清浄機の加湿能力は最大でプレハブで28畳ぐらいまで(現状では)
加湿空気清浄機で加湿できる畳数は現状ではプレハブ28畳ぐらいが最大です。それ以上の畳数では加湿器を使用すれば40畳ぐらいまでは加湿できます。
●加湿空気清浄機の最大加湿能力の例
- シャープ KI-RX100(空気清浄46畳) 1000mL/h プレハブ~28畳/木造~17畳
- ダイキン MCK70Z(空気清浄31畳) 700mL/h プレハブ~19畳/木造~12畳
- パナソニック F-VXV90(空気清浄40畳) 930mL/h プレハブ~24畳/木造~15畳
●加湿器の最大加湿能力の例
- ダイニチプラス HD-244 40畳
- ダイニチプラス HD-2400F 40畳
- パナソニック FE-KXP23 39畳
- パナソニック FE-KXP20 34畳
- ダイニチプラス HD-184 30畳
- ダイニチプラス HD-1800F 30畳
この様に、加湿を30畳~40畳で行う場合は、加湿器の出番です。
② 加湿方法が気化式しかない
加湿空気清浄機に搭載されている加湿ユニットは気化式です。スティーム式などを選ぶことが出来ません。
もっとも、ここでは加湿をメインに考えていないので、あまりデメリットとは言えないかもしれません。
おすすめな選び方(加湿空気清浄機・空気清浄機・加湿器)
●加湿機能が欲しい場合(空気清浄機能はあれば便利かなと思っている程度)
- 加湿空気清浄機の加湿適用面積(目安)以内なら加湿空気清浄機
- 30畳以上は加湿器
●空気清浄がしたい時(加湿はあれば便利かなと思っている程度)
- 空気清浄適用床面積(目安)で選定すれば良いが、より快適な空気清浄を行うなら使用する部屋の3~4倍の空気清浄適用面積(目安)の加湿空気清浄機を選定
- 面倒な手入れはしたくないなら、加湿機能がない空気清浄機
●空気清浄も加湿もしっかり行いたい
- 加湿適用面積(目安)で加湿空気清浄を選定
- 加湿適用面積(目安)が足りないときは、空気清浄機+加湿器
加湿空気清浄機
空気清浄機
加湿器