趣味で望遠鏡にカメラを取り付けて星の写真を撮リはじめました。大都市では見える星はごく僅かで、2等星がようやく見えるぐらいで、天の川なんて全然見えません。
都市部は光害によって暗い星が、かき消されてしまいます。そこで、光害の影響を少なくするのが光害カットフィルターです。
形状はごく普通のフィルターです。フィルターの色は光の当たり方でブルーやゴールド、ピンクなどに変化します。
外観
使用方法
アダプターの先端にねじ込んだところです。この状態で2インチバレルに挿入します。フィルター外形がアダプターより小さいので、バレルに引っかって入らなくなることは有りません。
ニュートン式反射望遠鏡の2インチバレル部にカメラを取り付けて写真を撮るときに使います。フィルターはアダプターの先端に取り付けます。
このフィルターで光害の影響を少しでも減らせればと思っています。
フィルター特性
販売ページにはロット毎にフィルター特性実測値が添付されていると有り、楽しみにしていましたが、実際はなくてちょっとがっかりでした。下のグラフは設計なので、現物とはだいぶ違うと思います。
このフィルターはHg、Naの波長をカットしています。水銀灯やナトリウム灯の出すスペクトルをカットします。
水銀灯の輝線スペクトル(404.7, 435.8, 546.1, 577.0, 579.1 nm)とナトリウム灯の輝線スペクトル(D線、D1: 589.6 nmとD2: 589.0 nm)をカットするように設計されているようです。
街路灯による光害が目立つところでは効果があると思います。ただ最近増えてきたLED照明などには効果ありません。最近はLED投光器も増えてきているので、今回買った光害カットフィルターはもはや時代遅れでした。幸い近くにはゴルフ練習場などは有りませんが、近くの街灯はLEDに置き換わっています。すぐに使えない日が来そうです。
IDASからLPS-D2という白色LED光害に対応したフィルターが有りましたが、生産終了でした。同じくIDASのNGS1 光害カットフィルターが今の所良さそうです。こちらは大気光も抑制するそうです。
水銀燈、LEDに加えて大気光も抑制する光害カットフィルターです。
抑制対象光源は次の通りです。
人工光: 低圧ナトリウムランプ、高圧ナトリウムランプ、白色LED
大気光: OI(557.7nm、630.0nm、636.4nm)、NaI(589.0nm、589.6nm)
これにより人工光が全くない環境でも大気光による緑、オレンジ、赤に被る現象を抑制します。
これから光害カットフィルターを購入する方は、将来的なことを考えれば白色LEDにも対応したのものが良いと思います。やはり、光害のないところに行くのが一番です。